概要
対象会社 [金融商品取引法 第24条の4の4 第2項、第193条の2]
2008年4月1日以降に開始する事業年度から、有価証券報告書を提出しなければならない会社のうち、金融商品取引所に上場している有価証券の発行者である会社その他の政令で定めるものは、事業年度ごとに、当該会社の属する企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要なものとして内閣府令で定める体制について、
内閣府令で定めるところにより評価した報告書(内部統制報告書)を有価証券報告書と併せて内閣総理大臣に提出しなければならない。
金融商品取引所に上場されている有価証券の発行会社その他の者で政令で定めるものが、第二十四条の四の四の規定に基づき提出する内部統制報告書には、その者と特別の利害関係のない公認会計士又は監査法人の監査証明を受けなければならない。
内閣府令で定める財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要な体制
[内閣府令 第3条]
当該会社の属する企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要な体制として内閣府令で定めるものは、当該会社における財務報告が法令等に従って適正に作成されるための体制をいう。
適用の一般原則 [内閣府令 第1条]
内部統制報告書の用語、様式及び作成方法は、この府令の定めるところによるものとし、この府令において定めのない事項については、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に従うものとする。
内部統制報告書の監査証明は、内部統制報告書の監査を実施した公認会計士又は監査法人が作成する内部統制監査報告書により行うものとする
内部統制監査報告書は、この府令の定めるところによるもののほか、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査に関する基準及び慣行に従って実施された監査の結果に基づいて作成されなければならない。
企業会計審議会により公表された財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する基準は、第一項に規定する一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準及び前項に規定する一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査に関する基準に該当するものとする。
財務報告に係る内部統制の評価の意義 [金融庁 企業会計審議会 基準U.1]
経営者は、内部統制を整備及び運用する役割と責任を有している。特に、財務報告の信頼性を確保するため、「内部統制の基本的枠組み」において示された内部統制のうち、財務報告に係る内部統制については、一般に公正妥当と認められる内部統制の評価の基準に準拠して、その有効性を自ら評価しその結果を外部に向けて報告することが求められる。
財務報告に係る内部統制の有効性の評価 [金融庁 企業会計審議会 基準U.2]
経営者は、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲について、財務報告に係る内部統制の有効性の評価を行わなければならない。また、経営者は、評価に先立って、予め財務報告に係る内部統制の整備及び運用の方針及び手続を定め、それらの状況を記録し保存しておかなければならない。なお、財務報告に係る内部統制の有効性の評価は、原則として連結ベースで行うものとする。
評価範囲の決定 [金融庁 企業会計審議会 基準U.2]
経営者は、内部統制の有効性の評価に当たって、財務報告に対する金額的及び質的影響の重要性を考慮し、以下の事項等に関して合理的に評価の範囲を決定し、当該内部統制の評価の範囲に関する決定方法及び根拠等を適切に記録しなければならない。
○ 財務諸表の表示及び開示
○ 企業活動を構成する事業又は業務
○ 財務報告の基礎となる取引又は事象
○ 主要な業務プロセス
これらの事項については、重要な事業拠点の選定を踏まえ、財務諸表の表示及び開示について、金額的及び質的影響の重要性の観点から、評価の範囲を検討する。この検討結果に基づいて、企業活動を構成する事業又は業務、財務報告の基礎となる取引又は事象、及び主要な業務プロセスについて、財務報告全体に対する金額的及び質的影響の重要性を検討し、合理的な評価の範囲を決定する。
経営者による内部統制評価 [金融庁 企業会計審議会 基準U.3]
経営者は、有効な内部統制の整備及び運用の責任を負う者として、財務報告に係る内部統制を評価する。経営者は、内部統制の評価に当たって、連結ベースでの財務報告全体に重要な影響を及ぼす内部統制(以下「全社的な内部統制」という。)の評価を行った上で、その結果を踏まえて、業務プロセスに組み込まれ一体となって遂行される内部統制(以下「業務プロセスに係る内部統制」という。)を評価しなければならない。なお、経営者による内部統制評価は、期末日を評価時点として行うものとする。
経営者による内部統制の報告 [金融庁 企業会計審議会 基準U.4]
経営者は、財務報告に係る内部統制の有効性の評価に関する報告書(以下「内部統制報告書」という。)を作成するものとする。
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