業務処理統制(全社的観点)
評価の範囲の決定 [金融庁 企業会計審議会 実施基準U.2(2)]
主として経理部門が担当する決算・財務報告に係る業務プロセスのうち、全社的な観点で評価することが適切と考えられるものについては、全社的な内部統制に準じて、すべての事業拠点について全社的な観点で評価することに留意する。
(注)全社的な観点で評価することが適切と考えられる決算・財務報告プロセスには、例えば、以下のような手続が含まれる。
・総勘定元帳から財務諸表を作成する手続
・連結修正、報告書の結合及び組替など連結財務諸表作成のための仕訳とその内容を記録する手続
・財務諸表に関連する開示事項を記載するための手続
ただし、財務報告に対する影響の重要性が僅少である事業拠点に係るものについて、その重要性を勘案して、評価対象としないことを妨げるものではない。
全社的な観点の評価 [金融庁 企業会計審議会 実施基準U.2(3)]
決算・財務報告に係る業務プロセスのうち、全社的な観点で評価することが適切と考えられるものについては、全社的な内部統制に準じて、全社的な観点で評価が行われることとなる。
決算・財務報告チェックリスト例
1.決算体制
1.1.連結決算体制
1.1.1.連結財務諸表作成方針を明文化しているか。
1.1.2.連結財務諸表作成方針を適切に更新しているか。
1.1.3.連結財務諸表作成方針を周知しているか。
1.1.4.連結財務諸表作成のための業務手続きを明文化しているか。
1.1.5.連結財務諸表作成のための業務手続きを適切に更新しているか。
1.1.4.連結財務諸表作成のための業務手続きを周知しているか。
1.1.5.連結決算日程を作成しているか。
1.1.6.連結決算日程を周知しているか。
1.1.7.連結財務諸表作成のための適切な職務分離をしているか。
1.1.8.連結財務諸表作成のための適切な能力を明文化しているか。
1.1.9.連結財務諸表作成のための適切な能力を有する人材を配置しているか。
1.1.10.連結財務諸表作成のために必要な人材育成を行っているか。
1.2.単体決算体制
1.2.1.財務諸表作成方針を明文化しているか。
1.2.2.財務諸表作成方針を適切に更新しているか。
1.2.3.財務諸表作成方針を周知しているか。
1.2.4.財務諸表作成のための業務手続きを明文化しているか。
1.2.5.財務諸表作成のための業務手続きを適切に更新しているか。
1.2.4.財務諸表作成のための業務手続きを周知しているか。
1.2.5.決算日程を作成しているか。
1.2.6.決算日程を周知しているか。
1.2.7.財務諸表作成のための適切な職務分離をしているか。
1.2.8.財務諸表作成のための適切な能力を明文化しているか。
1.2.9.財務諸表作成のための適切な能力を有する人材を配置しているか。
1.2.10.財務諸表作成のために必要な人材育成を行っているか。
2.連結決算
2.1.連結パッケージ
2.1.1.連結パッケージを適切に作成しているか。
2.1.2.連結パッケージを適切に更新しているか。
2.1.3.連結パッケージの記載方法を明文化しているか。
2.1.4.連結パッケージの記載方法を周知しているか。
2.1.5.連結パッケージに正しく入力しているか。
2.2.連結範囲の決定
2.2.1.連結範囲を決定するための情報を識別し、適切に入手しているか。
2.2.2.連結範囲を決定するための関係会社一覧を適切に作成しているか。
2.2.3.関係会社一覧を周知しているか。
2.3.連結決算
2.3.1.個別財務諸表の勘定科目組替を適切に行っているか。
2.3.2.資本連結を適切に行っているか。
2.3.3.持分法はを適切に行っているか。
2.3.4.取引高の相殺消去を適切に行っているか。
2.3.5.債権債務の相殺消去を適切に行っているか。
2.3.6.未実現損益を適切に行っているか。
2.3.7.修正仕訳を適切に行っているか。
2.4.分析的手続
2.4.1.重要な勘定科目の趨勢分析を適切に行っているか。
2.4.2.重要な勘定科目の内容を把握しているか。
2.4.3.経営指標分析を行っているか。
2.4.4.予実分析を行っているか。
2.4.5.分析的手続結果を報告し、決算数値の承認を行っているか。
3.単体決算
3.1.決算数値の検証
3.1.1.総勘定元帳と補助元帳との照合・調整作業を適切に行っているか。
3.1.2.帳簿残高と実査結果との照合・調整作業を適切に行っているか。
3.1.3.帳簿残高と残高確認結果との照合・調整作業を適切に行っているか。
3.1.4.帳簿残高と実地棚卸残高との照合・調整作業を適切に行っているか。
3.2.分析的手続
3.2.1.重要な勘定科目の趨勢分析を適切に行っているか。
3.2.2.重要な勘定科目の内容を把握しているか。
3.2.3.経営指標分析を行っているか。
3.2.4.予実分析を行っているか。
3.2.5.分析的手続結果を報告し、決算数値の承認を行っているか。
4.開示情報
4.1.開示情報体制
4.1.1.開示情報作成方針を明文化しているか。
4.1.2.開示情報作成方針を適切に更新しているか。
4.1.3.開示情報作成方針を周知しているか。
4.1.4.開示情報作成のための業務手続きを明文化しているか。
4.1.5.開示情報作成のための業務手続きを適切に更新しているか。
4.1.6.開示情報作成のための業務手続きを周知しているか。
4.2.開示情報作成
4.2.1.開示情報作成のための情報を識別し、適切に入手しているか。
4.2.2.開示情報を適切に記載しているか。
4.2.3.開示情報を報告し、承認を行っているか。
《参考文献》
新日本有限責任監査法人 内部統制実務講座 「第3回 内部統制の実務Q&A」
あずさ監査法人 「決算・財務報告プロセスに係る内部統制」
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